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ブランコに座っている家族
ブランコに座っている家族

脳性麻痺

脳性麻痺を支えるオットーボックの関連製品

脳性麻痺とは

脳性麻痺(Cerebral palsy: CP)とは、出生前後に発生した脳の損傷によって引き起こされる運動機能の障害です。損傷の程度や部位によっては、お子様の運動能力に影響が出ることがあります。

運動能力に影響があり歩行が困難になると、家族のサポートも必要になるため、適切な移動補助具を使ってできるだけ早くから運動発達をサポートし、日常生活をできるだけ一緒に楽しくしていくことが大切です。

息子のユストゥスが脳性麻痺と診断されたときはショックでした。でも、ユストゥスのためにできることを何でもしようとすぐに決めました。ユストゥスが幸せな毎日を送れるように、サポートしていきたいです。

二コラ、ユストゥスの母

脳性麻痺のユストゥスを抱く母親
脳性麻痺について

運動機能障害以外の症状

出生前、出生中、出生後に、様々な原因によって起こる脳の損傷とされているのが脳性麻痺です。通常、多くの運動障害や姿勢障害を伴い、運動が制限されることが多いですが、これらの運動機能障害に加えて、視力や聴力、コミュニケーションや行動に影響を及ぼす障害なども生じる可能性があります。

脳性麻痺児と父親が馬を撫でている
脳性麻痺児と父親が馬を撫でている
原因

脳性麻痺の原因

個々の子供の脳性麻痺の正確な原因を突き止めたり、危険因子を特定したりすることは難しいことです。初期の脳損傷の原因を特定できないことも多くあります。複数の要因が関わっていることもあります。

小児の脳性麻痺の原因はいくつかあげられますが不明な場合もあります。

脳障害を発症した時期によっての原因例
出生前:母体の風疹やトキソプラズマ症などの感染、酸素不足、脳形成異常、低栄養など
出生時:出生前後の酸素不足、脳出血など
出生後:髄膜炎や感染症、脳出血や核黄疸など

家族写真
症状

成長発達段階への影響

脳損傷の程度によってさまざまな症状が現れます。脳性麻痺の多くは運動能力に影響を及ぼします。さらに、痛みや認知障害などに付随する症状もあり、話したり笑ったりするのが苦手なお子様もいます。症状は、損傷を受ける脳の部位によっても異なるため、すべてのお子様が同じ症状を同じように経験するわけではありません。

GMFCSについて

GMFCSレベルについて

お子様の日常生活に対する運動能力など評価するにあたり、GMFCS(Gross Motor Function Classification System、粗大運動機能分類システム)はよく使用されます。脳性麻痺児の運動能力を評価する尺度で、「寝返り」「座る」「立つ」「歩く」「走る」などの基本的な全身運動の能力と、使用する移動補助具(杖や車いすなど)と必要な介助方法を5つのレベルに分類したものです。

GMFCSのレベルを決定することは、お子様が日常生活でどのような動作が可能かどうかを記録することになります。それぞれのレベルは可能動作と直結していて、動けるかどうかはお子様の年齢によっても異なるため、年齢ごとにレベルを分けています(0~2歳、2~4歳、4~6歳、6~12歳、12~18歳)。以下は、全年齢における一般的な要約です。

GMFCSレベル1のグラフィック表現

レベル1

自立して動き回ることができます。移動の制限はほとんどなく、年齢によっては、歩行だけでなく、階段を上ったり、走ったり、ジャンプしたりすることができます。児童期からはスポーツができます。このころにスピードや協調性バランス感覚の制限を感じ始めることもあります。

治療方法

モビリティーを考える

脳性麻痺の治療は、症状とそれが日常生活にどのような影響を及ぼすかによってそれぞれ異なります。治療の目標は、お子様の運動能力を向上させるだけでなく、認知の発達を促すことなので、例えば直立する姿勢を一定時間でも確保することも一つの目的になります。また、定期的な診察によって、お子様の運動能力や発達状況を把握し、自立に向けた最善のサポートを行います。また、筋肉や靭帯、腱の短縮や拘縮を予防したり、不良姿勢を防ぐための予防措置も大きな役割を果たします。

脳性麻痺のお子様の運動能力を向上させるために、チーム医療として様々な専門家が関わります。必要な治療手段の計画は主に医師が担当しますが、運動療法については、理学療法士と作業療法士が担当します。言語聴覚士や義肢装具士もお子様とご家族にとって日常生活における必要なことを、一緒に検討します。

関連製品

どのようなデバイスがありますか。

オットーボックでは下記製品を脳性麻痺のお子様向けのものとしてご紹介しています。

義肢装具士を通じ試着用デモ機のご利用が可能ですが、必ず医師の診断を受けてください。


安全性と機能性を兼ね備えたオットーボックのシーティングバギー「キンバ」
35
小児用バギー

キンバ

お子さまのポジショニングや成長に対応する多彩な調整機能を備え、使いやすい操作レバーや便利なアンダートレイを標準装備。

参考文献